タイトルを見て、「え!告白?」と驚かれた方も居られるかもしれませんが(笑)。
今回取り上げる作品は、タイトルどおりの”
好きだ、”。
たまたまレンタル店で見かけて、もうタイトルから引っかかる(笑)。純愛モノ属性、邦画属性の俺的に引っかかって当たり前なのだけど、パッケージをよくよく見てみて、もっと引っかかってしまった。
この作品の監督は石川寛監督。2作目になるのかな。
監督デヴュー作である”
tokyo.sora”にやられてしまった俺的に、もう借りない訳にはいかないのです(笑)。
”tokyo.sora”は、俺が溺愛する今は亡きバンド”
Jungle Smile”のヴォーカルであるイクノフこと高木郁乃が出演する、と言うことを聞いて観た作品なんだけど、内容はもとより、その映像の美しさ、、演出の技法にあっさりやられてしまった。
つまり、全然期待してなかったんだけど(笑)、かなりはまってしまったってことになります。
この作品のことを書く訳ではないのでレヴューなどは控えますが、もし”好きだ、”を観よう、と思われる方が居られましたら、是非”tokyo.sora”も観てもらえると、もっとこの映像の美しさにはまれる、と思います。
よくわかってないんですけど(笑)、ご支援よろしくお願いします↓
レヴュー・感想はこちら↓ ネタバレ含みます
それではあらすじから。
いつもは公式サイトのストーリーを転載してるのですけど、ちょっとヤクイかな、と思ったので、大筋を参考にしながら書きたい、と思います。
17歳のユウとヨースケ。ヨースケの弾くギターのフレーズを、ユウは鼻唄でロずさむ。お互いが相手に対して好意を持っているにもかかわらず、ヨースケはユウに姉のことばかりを聞いてみたりしている。ユウも何故か姉とヨースケを会わせたりしてしまう。
二人の感情は、近づき、もつれ、すれちがい、また惹かれ…。「好きだ、」という一言を言えないまま、ある哀しい出来事に行き着き、断ち切れてしまう。
それから17年。東京で偶然に再会する、34歳のヨースケとユウ。二人は17年間の空白を埋めるように、惹かれあう…。
とまあこういう話な訳です。ね、純愛モノ属性なら十分引っ掛かりそうでしょ(笑)。
分かりませんか?。好きな相手に想いを伝えることが出来ない、と言う、誰もが甘酸っぱい青春時代に経験する、この感情。
見事に映像に定着させたこの作品は、ラストでユウが・・・おっとこれ以上は書けない(笑)。多分観る者はきっと共感と思う。
この作品の見所は、17歳と34歳で俳優が変わる、と言うこと。当たり前だよね、34歳で制服はないもんね(笑)。
17歳のユウを演じるのは、”NANA”での好演も記憶に新しい、宮崎あおい。ま、観てないんですけどね、NANAは(笑)。
素直に自分の気持ちを言い表せない女子高校生の姿を瑞々しく演じている。つか、この娘かわいい(笑)。
ヨースケを演じるのは、”サマータイムマシン・ブルース”の瑛太。
元野球部で、今はギターを練習中で進路も空白。そしてユウからの好意を真っ直ぐに受け入れられない、などなどの無骨さと繊細さを上手く体現していると思いました。”サマータイムマシン・ブルース”のときはいまいちぱっとしなかったんだけどなぁ。
17年後のヨースケとユウを演じるのは、西島秀俊と永作博美。二人の繊細で的確な演技によって、17歳の二人の未来と見事に一致する。つか、顔もなんとなーく似てるよね。
永作に関してはもう大ファンなので(ああ、カミングアウトしちゃった)、それだけでいい(笑)。
で、感想。
ちょっと分かり辛い点もいくつかあった。それを含んでも十分面白かった。
とりあえず宮崎あおいの好演につきます。刻々と変わるその表情の魅力的なことと言ったら。
そして西島秀俊。自然にセリフが言える俳優NO.1って感じです。噛みまくる俺とは大違いだよ(笑)。
34歳のヨースケとユウが向き合って会話するシーンは超見物。
ヒリヒリするほどのリアルさ。久々に痺れましたね。なんと言うか、カメラワークって言うの?正統派でありながら大胆、と言うか。
ヨースケの指の動き。そしてユウの横顔、特に鼻のラインが美しくて(まぁ、コレは俺が永作好きだからかもしれませんが)ドキドキハァハァでした(笑)。
そして、河の土手、と言うか、水門のところ。効果的に青空のショットが多用され、美しさを倍増させていました。
甘酸っぱさと瑞々しさと切なさが入り混じってるはずなのに、心地よさが残る映画でしたね。
そうそう。”好きだ。”ではなく”好きだ、”。「。」ではなく「、」。この微妙な意味の違いが、観終わったときになんとなく分かるような気がする、そんな映画でした。
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