そろそろ漁場その1の磯鼻緒を抜くことになるんじゃないかなぁ、と、昨日の内から予想していた。
なので朝起きて昨日作った道具を置いて仕事に向かうと、途中で船のエンジンの掛かる音が聞こえた。
あり?磯鼻緒抜く時って、朝飯前に折部抜くから大抵番屋で明るくなるまで(大体4時半以降に出航)待つよねぇ?。
いつもどおりにエンジンが掛かったってことは、今日は漁に出るんだ。
と、言うことになるんだろうなぁ、と慌てて家に昨日作った道具を取りにもどってから出勤。
で、なぜか漁をせずに想像通り磯鼻緒を抜くことになったのです。
つーか、あたりは薄暗いから4時半くらいに出航って言うのは今までの常識だったのに、今回は何をどう思ったのか4時前からやるって。
俺の乗る伝馬船は電気付いてないんですよ?。船頭ったら自分がこの伝馬船に乗ってたときは、早く出たら文句言ってたくせに。全くこれだから・・・(ぶつぶつ)。
と文句言ってもしょうがありません。薄暗いうちから沖仕事。折部を抜き終えて7時過ぎに一旦戻って朝飯。
その後、見通し部を抜くためにまた沖に出たんだけど、さっきまでそんなにひどくなかった潮の流れが、思いっきり早くなっててこれまたいつもと違った方法で抜くことに。ホント全く・・・。
ま、いよいよ磯鼻緒網の入れ替えって事は、春の総入れ替え本格始動って感じでやる気も出てくるから、別にいいんですけどね。
11時過ぎに全てを抜き終え、漁港に戻るとなんか大船の上でもめてる。どうしたのか、と思って行ってみると、デッキが重さに耐え切れずに5センチくらい落ちちゃってました。
いわゆるアカマ、と呼ばれる上の部分を4枚の板で塞いでいるのですが、その支えになっている部分が割れてしまい、落ちてしまっていたのです。
今回、見通し部が思いのほか汚れや貝の付着がひどく、普段よりも大分重かったらしいのです。喫水がかなり低い位置まできてたことからもそれは分かっていたし、積んだ網を沈下させるときにクレーンで吊るしてから落とすんですが、そのための天鉤と呼ばれる部品が曲がって外れちゃったりしたことからも、かなり重かったんじゃないかな、と。その天鉤が外れて落ちたときに、何とか踏ん張っていたアカマ部分の支えが割れてしまい、5センチくらい落ちちゃった、と考えられます。
つーか、これは大問題。今日のところはもっと大事にならなかったからいいとしても(アカマに落ちてしまってたら、沈下するのは非常に大変だったんじゃないかな)、明日は漁場その2の網は起さないといけない。そのためにはデッキがまともじゃないとまずい。しかも魚がいたらアカマも使わなきゃならないのです。
とりあえず船大工さんに電話。10分後くらいに見に来て、
「船頭、こりゃ今日のうちに直るってもんじゃないよ」
だって。
それでも明日までには何とかしてもらわないと!、と言うことで、16時過ぎにとりあえずの応急処置をしてもらうことに。先約があり、それを済ませてからきてくれる、との事。
取り合えずで船は何とかなることになったが、曲がってしまった天鉤はもしかしたら明日必要になるかもしれない。
と、言うことでこういうのを修理に出すときは体外俺の仕事になっちゃうので、一旦家に帰ってシャワーを浴びてから、天鉤をはじめ、以前から修理に出さなくちゃなぁ、といっていたハッカー(滑車)などなどをもって行きつけの鉄工所へ。
ハッカーは今日のうちには直らないけど、天鉤は上手くいけば今日中に直るかも、と言うことで16時頃にまた伺うことにして時間潰しにパチンコ(笑)。
本当は、今日のところは疲れてたから寝ていたかったんだけど。何度も家と町まで往復するのはめんどくさい。燃料代も馬鹿にならないし。ま、その燃料分くらい軽く出ちゃうくらい負けちゃいましたけど(笑)。
子供たちを迎えに行ってから鉄工所によると、やはり今日中には直らなかった。また明日以降にでも顔出して、との事。船大工さんも鉄工所さんもそれぞれ忙しいのだ、しょうがないよね。
そうそう。今日はお婆ちゃんも病院の予約日で朝から病院に行っているんだった。夕方子供たちを迎えに来るついでに迎えに来てくれ、と言われてたんだ。
慌てて戻ってお婆ちゃんを乗せ帰宅。今日は漁が無かったからカブシは無し。鰤男の弁当箱と朝飯後の食器を洗うだけで家事は終了。
その後、船大工さんが来てる筈なので船まで。船頭はじめ数人が来てた。俺もいろいろお手伝い。18時ごろに帰宅。
ニョーボの帰宅と同時に風呂に入って夕飯食って就寝。いつもなら明日以降は漁場その1の網を起さないから30分遅れで仕事に行けばいいはずなんだけど、今日漁場その1は起こさなかったから明日は起こすそうなんでいつもどおりなんだってさ。
備考;
この記事は20日21時25分に書き上げました。
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